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プリスクール日誌から見た子供たちの成長の軌跡


by yspreschool

June 29, 2005

今日は“Yes”という一言の重みをしみじみ感じる場面に出会いました。
Nちゃんは、なかなかみんなと一緒に課業に参加できません。
リネット先生のご指導で、初日に比べればずいぶん落ち着きましたが、まだまだ時々ふら~っと教室から脱走します。今日もやはり脱走したので、みんなからすこし離れた場所にイスを置いてしばらく座らされていました。
リネット先生が”N, would you like to play?”(ちょうどテーマあそびの時間でした)と尋ねると、Nちゃんは片手を挙げて”OK!”と返事をしました。この”OK”はNちゃんが一番よく使う言葉です。
リネット先生は”Say yes, not OK.”と言いました。でもNちゃんにはさっぱり意味が分からない様子です。”OK”を繰り返します。リネット先生も負けずに根気よく同じ言葉を繰り返します。私も日本語でNちゃんに説明しました。Nちゃんは、大人の話に耳を傾けることが難しい子で、まだ理解できないでいました。
でも周囲のお友達はみな意味を理解できました。Dくんは優しいですから、「OKじゃなくてyesって言うんだよ」と繰り返しました。他の子たちも。
Nちゃんには先生や私の言葉より、Dくんの言葉が一番耳に届くようです。やっとわかったNちゃんは片手を挙げて、ついに”yes”と答えることができました。

“Yes”なんて誰もが知っている最も簡単な英単語の一つですが、その意味は「是非」のみならず多岐にわたっており、使用法は文化的背景に根ざしているものが多くあります。今日のことは一例にすぎませんが、理屈ではなく、実生活の中から正しい使用法を学んでいくということの大切さをとても感じました。
by yspreschool | 2005-06-29 20:28 | プリスクール